みなさん、こんにちは!
ING河辺駅前教室、K先生です。
昨日から定期テストが始まった学校もあれば、今日から定期テストの学校もあります。これからテストがある人も含めて、メリハリをつけて勉強していきましょう。
さて、今日も秋の和歌・俳句シリーズです。古今和歌集から秋の情景を思い浮かべる唄を紹介します。
「ちはやぶる 神代も聞かず竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」(在原業平)
「不思議なことが多かった神代にも聞いたことがない。竜田川が水を美しい紅色にくくり染めするなんて」という意味です。
濁音ではない「ちはやふる」が、漫画のタイトルになったくらい有名な歌です。そして、様々な技法が使われている歌でもあります。
まず、初句の「ちはやぶる」とは枕詞です。枕詞とは語調を整え、下に特定の言葉を導く詞です。「ちはやぶる」は「神」や「宇治」を導きます。
また、結句の「水くくる」の「くくる」は掛詞だと解釈されています。「くくり染め」という昔の絞り染めの一種であった言葉と、紅葉の下を川の水が「くくる(くぐる)」という言葉が二重にかかっています。さらに言ってしまえば川に紅葉の落ち葉が流れている様子を「くくり染め」という比喩で表しています。
この歌の作者、在原業平は相当なイケメンであったと伝えられています。顔が良くて、歌もうまい、現代でも女性にモテそうな条件が整っています。高校では在原業平の自叙伝ともいわれている「伊勢物語」を習うかと思いますが、その第九段にある「東下り」などは失恋の末、京都を離れ東国に下って行った様子が書かれています。現在も隅田川に架かる橋の一つに「業平橋(なりひらばし)」があり、その近辺を業平が訪れ、歌を詠んだと伝えられています。新幹線や飛行機などなかったこの時代に、徒歩で相当な長旅をしたことが想像にかたくありません。
このブログが皆さんの勉強の息抜きと、ほんのちょっとの知識を提供できれば幸いです。
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